大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和34(オ)128 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人中川利吉の上告理由について。

所論は、本件小切手は振出日附、金額を白地のまま振出されたものであることは

原審の確定したところであるが、その白地補充権を授与する契約は存在しなかつた、

もしくは、その補充権は濫用されたものであると主張するけれども、この主張は原

審で上告人の主張していないところであること記録上明らかである。(所論は、原

審で上告人がした「本件小切手用紙は訴外Dから騙取され、小切手は偽造されたも

のである」との主張の中には「上告人はDに本件小切手の振出日、金額の補充権を

与えたものでない」との主張を含むというけれども、原審での右主張にかような主

張を含むものとは解することができない。)されば所論は、原審で主張なく、判断

を経ていない事実に基いて原判決を非難するものに帰し、上告適法の理由とならな

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 高 橋 潔

裁判官 石 坂 修 一

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